「赤ちゃんにエアコンつけっぱなしって、体が冷えて風邪をひかないかな…」
そう思いながら、夜中に何度もエアコンを消したりつけたりしていませんか。
実は、夏の夜にエアコンをこまめに消してしまうことのほうが、赤ちゃんの眠りを浅くしている原因だったりします。室温が上がるたびに汗をかき、寝苦しくて目を覚ます。それで夜泣きが増えて、ママもパパも睡眠不足になる…という悪循環なんです。
こんにちは。元助産師でねんねコンサルタントの林さちこです。産院で5年間、たくさんの赤ちゃんを見てきましたが、正直に言うと、自分の長女が1歳の夏は、私自身がエアコンの使い方で悩み抜いた一人でした。専門知識があっても、我が子の汗だくの寝姿を見ると不安になるんですよね。
この記事では、赤ちゃんにエアコンを24時間つけっぱなしにしていいのか、28度設定は適切なのか、そして気になる電気代まで、今夜から実践できる形でお伝えします。1冊の本より、今夜試せる1つのことだけ。そんな気持ちで読んでみてくださいね。
赤ちゃんにエアコンは必要?冷えが心配なママへ

まず一番気になるのが、「そもそも赤ちゃんにエアコンって必要なの?冷えないの?」というところですよね。結論からお伝えすると、夏場の赤ちゃんにエアコンは必要です。むしろ、ないほうが危険なくらいなんです。
赤ちゃんは大人より体温調節が苦手
赤ちゃんは、大人のように上手に汗をかいて体温を下げることがまだできません。体も小さいぶん、まわりの暑さ・寒さの影響をダイレクトに受けてしまうんです。大人が「ちょっと暑いかな」と感じる室温でも、赤ちゃんにとっては体に熱がこもってしまう温度だったりします。
とくに夏の夜は、窓を開けただけでは室温が下がりきりません。湿度も高いので、汗が蒸発せず、体に熱がこもったまま眠ることになります。これが寝苦しさや夜泣き、そして最悪の場合は乳幼児の熱中症につながってしまうんです。
「冷えが心配だからエアコンをつけない」より、「暑さで熱がこもるほうが赤ちゃんには危険」。夏はエアコンで室温を整えてあげることが、赤ちゃんを守る基本になります。
「クーラーは体に悪い」は昔の話
「クーラーで赤ちゃんが冷えると体に悪い」というイメージ、おばあちゃん世代から言われたことがある方も多いかもしれません。でもこれは、冷房がキンキンに効きすぎていた昔の話だったりします。
今は、適切な温度設定と風向きの工夫で、赤ちゃんが冷えすぎることなく快適に眠れる環境がつくれます。大切なのは「つけるか・つけないか」ではなく、「どう使うか」なんですね。暑さで汗だくになって眠れない夜を過ごすより、エアコンで穏やかに眠れるほうが、赤ちゃんの体にもママの心にもずっとやさしいんです。
赤ちゃんの寝室環境そのものを見直したい方は、夜泣きがひどい原因は寝室にあった改善する5つの環境ポイントもあわせて読んでみてくださいね。温度以外の見落としがちなポイントもまとめています。
赤ちゃんのエアコンは24時間つけっぱなしで問題ない?

次に多いのが、「エアコンを24時間つけっぱなしにして、本当に大丈夫なの?」という不安ですよね。電気代も気になるし、ずっと冷気にあたって体に負担がかからないか心配になります。
つけっぱなしのほうが室温が安定する
結論から言うと、夏の暑い時期は24時間つけっぱなしのほうが赤ちゃんにとって快適なことが多いです。理由はシンプルで、こまめに消すと室温が乱高下してしまうから。
エアコンを消すと、夏なら30分ほどで室温はぐんぐん上がります。それでまた暑くなって赤ちゃんが汗をかき、目を覚ます。慌ててエアコンをつけて、今度は急に冷える。この温度の上下が、赤ちゃんの体に一番負担をかけるんです。
「電気代がもったいないから」と寝かしつけ後にエアコンを切る。夜中に室温が上がって赤ちゃんが汗だくで起きる→夜泣き→寝不足の悪循環に。
夜通しエアコンをつけたまま、室温を一定に保つ。赤ちゃんの眠りが深くなり、結果的にママもまとめて眠れる。
こんな日は無理につけなくてもOK
とはいえ、毎日24時間つけっぱなしにしなければいけない、というわけではありません。判断の目安は室温と湿度です。
夜のあいだに窓を開けて自然な風で室温が26〜27度くらいに保てる日や、梅雨明け前のそこまで暑くない夜なら、無理にエアコンをつけ続ける必要はありません。大切なのは「つけっぱなしにすること」が目的になってしまわないこと。あくまで赤ちゃんが汗をかかず、寒すぎず眠れているかを基準にしてあげてくださいね。
季節の変わり目で服装に迷ったときは、6月の寝る時の服装は半袖?長袖?迷った時の5基準も参考になりますよ。エアコンと服装はセットで考えるのがコツなんです。
赤ちゃんのエアコンは28度設定が適切?

「28度って言われるけど、本当にそれで涼しいの?」と感じたことはありませんか。エアコンの設定温度については、ちょっとした誤解が一人歩きしちゃってるんです。
「設定温度」と「室温」は別もの
環境省が推奨する夏の室温の目安は28度ですが、ここで大事なのは「設定温度=室温ではない」ということ。エアコンの設定を28度にしても、部屋の広さや日当たり、エアコンの位置によって、実際の室温は28度より高いことも低いこともあります。
赤ちゃんにとって快適な室温の目安は、次のとおりです。湿度も合わせてチェックしてあげてくださいね。
- 夏の室温:26〜28度(設定温度ではなく実際の室温)
- 湿度:50〜60%(高すぎると汗が乾かず寝苦しい)
- 赤ちゃんの様子:背中・首が汗ばんでいない/手足が冷たくなりすぎていない
つまり、設定温度を28度にして室温が30度のままなら暑すぎますし、26度に下げないと室温が整わない部屋もあります。大事なのは数字より、赤ちゃんの体の様子なんです。
温度計を赤ちゃんの目線に置く
ぜひやってほしいのが、温度計・湿度計を赤ちゃんが寝ている高さに置くこと。冷たい空気は下にたまるので、大人が立って感じる温度と、布団に寝ている赤ちゃんが感じる温度はけっこう違ったりします。
ベビーベッドのそばや布団の近くに小さな温湿度計をひとつ置くだけで、「思ったより冷えてた」「実は湿度が高かった」と気づけることが多いんです。我が家でも、これを置いてから夜中にエアコンをいじる回数がぐっと減りました。
赤ちゃんが汗をかいているかは、首の後ろや背中をそっと触って確認するのが一番。手足は多少冷たくても、体幹があたたかければ問題ないことがほとんどです。
赤ちゃんのエアコンつけっぱなしで電気代はどれくらい?

「24時間つけっぱなしにしたら、電気代がとんでもないことになるんじゃ…」これ、本当に気になりますよね。でも実は、つけっぱなしのほうが電気代が抑えられるケースも多いんです。
こまめにオンオフするより安いことも
エアコンは、室温を設定温度まで下げるときに一番電力を使います。なので、つけたり消したりを繰り返すと、そのたびに大きな電力を消費してしまうんです。
一度室温が安定してしまえば、それを保つのに必要な電力は意外と少なかったりします。だから、夜通しつけっぱなしのほうがトータルの電気代は抑えられることも珍しくないんですね。「こまめに消す=節約」とは限らないんです。
夜間(おおよそ8時間)つけっぱなしにした場合の電気代は、機種や部屋の広さにもよりますが、ひと晩あたり数十円〜100円台におさまることが多いです。1ヶ月続けても、こまめなオンオフで赤ちゃんが寝不足になることを考えれば、決して高い出費ではないと感じる方が多いんじゃないでしょうか。
電気代を抑える3つの工夫
それでも少しでも節約したい、という方のために、赤ちゃんの快適さを保ちながら電気代を抑えるコツをまとめておきますね。
- サーキュレーターや扇風機で冷気を部屋全体に回す(設定温度を下げすぎずに済む)
- フィルターをこまめに掃除する(目詰まりすると効率が落ちて電気代が上がる)
- カーテンで日中の熱を遮り、夜つける前の室温を上げすぎない
とくにサーキュレーターは効果が大きくて、冷気が下にたまりやすいお部屋でも、空気をかき混ぜることで室温のムラがなくなります。設定温度を1度上げても快適に過ごせるようになるので、電気代の節約にもつながるんです。
赤ちゃんにエアコンで快適に寝てもらう5つのコツ

最後に、エアコンを使いながら赤ちゃんにぐっすり眠ってもらうための、今夜から試せるコツをお伝えしますね。「冷やしすぎず、暑すぎず」のちょうどいいバランスを作るのがゴールです。
風を直接当てない・寝具で調整する
一番気をつけたいのが、エアコンの風を赤ちゃんに直接当てないこと。冷たい風が体に当たり続けると、体が冷えすぎてしまいます。風向きは上向きや壁向きにして、冷気が部屋全体にやわらかく回るようにしてあげてくださいね。
そのうえで、汗をよく吸うガーゼ素材のスリーパーや、薄手のタオルケットでお腹まわりだけ守ってあげると安心です。手足が出ていても、お腹が冷えなければ大丈夫なことがほとんどなんです。
就寝1時間前から部屋を冷やしておく
赤ちゃんを寝かしつける直前にエアコンをつけても、部屋が冷えるまでに時間がかかってしまいます。寝かしつけの1時間前から先に部屋を冷やしておくと、布団に入る頃にはちょうどいい室温になっていて、スムーズに眠ってくれることが多いですよ。
暑さで赤ちゃんがなかなか寝ない夜が続くと、低気圧やお天気の影響も重なって、よけいに寝つきが悪くなることもあります。気圧と夜泣きの関係が気になる方は、低気圧の日に夜泣きが増える理由と今夜の対策6つも読んでみてくださいね。暑さ対策とあわせて知っておくと、夏の夜泣きにぐっと対応しやすくなります。
とくに気温が下がりきらない熱帯夜は、エアコンの使い方だけでなく寝具や服装の工夫も効いてきます。「設定温度は合っているのに寝てくれない」という夜が続くときは、熱帯夜に赤ちゃんが寝ない原因5つ|今夜からできる暑さ対策もあわせて読んでみてくださいね。暑さで寝ない原因を5つに整理しています。
こんなときは室温を見直して
赤ちゃんの体は、言葉の代わりにサインで教えてくれます。次のような様子が見られたら、室温が合っていないかもしれません。
背中や首がじっとり汗ばんでいる、顔が赤く火照っている、寝苦しそうに何度も寝返りを打つ。こんなときは室温が高すぎるサインなので、設定温度を1度下げてみてください。逆に、手足だけでなくお腹や背中まで冷たい、くしゃみが続く、というときは冷えすぎかもしれません。
ぐったりして元気がない、母乳やミルクの飲みが極端に悪い、半日以上おしっこが出ていない、といった様子があるときは、熱中症や体調不良の可能性もあります。ためらわずかかりつけの小児科や#8000(子ども医療電話相談)に相談してくださいね。「これくらいで聞いてもいいのかな」と思うことほど、相談していい内容だったりするんです。
まとめ:赤ちゃんのエアコンは「つけっぱなし」で味方にしよう
夏の夜のエアコンは、こまめに消すよりつけっぱなしのほうが、赤ちゃんにとってもママにとってもやさしい選択だったりします。大切なポイントをまとめておきますね。
- 夏の赤ちゃんにエアコンは必要。冷えより暑さのほうが危険
- こまめなオンオフより24時間つけっぱなしで室温を安定させる
- 目安は室温26〜28度・湿度50〜60%。設定温度より実際の室温を見る
- つけっぱなしのほうが電気代が安いことも。サーキュレーター併用が◎
- 風を直接当てず、お腹まわりだけ寝具で守る
エアコンは、赤ちゃんの眠りを奪うものではなく、守ってくれる味方です。温度計を赤ちゃんの目線に置いて、汗ばんでいないかをそっと確認する。たったそれだけで、今夜の眠りはきっと変わります。
暑さで寝不足の夜が続くと、ママの心も体もすり減ってしまいますよね。でも、ちょっとした工夫で赤ちゃんもあなたも、もっと穏やかに眠れる夜が必ず来ます。あなたの「今夜眠れますように」を、いつも応援しています。
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